ロケでの録音実技
06 | ロケでの録音実技
インタビュー録音を想定して、ロケでの録音の実際を見ていきましょう。
録音計画
撮影と同様に、録音においても周到に計画し、必要な機材とスタッフを準備することが重要です。
ここでも「5W1H(いつ・どこで・何を・誰が・どのように)」の観点から、録音計画を立てると良いでしょう。
・周囲のノイズはどの程度か?
・音源は移動するか?移動範囲はどれくらいか?
・音源はいくつあるか?
・マイクロフォンが見えても良いか?
・音信号を分けてもらえるか?(ライブコンサートや講演などの場合)
・屋外対策(風、雨など)は必要か?
・ラインの取り回しはどうするか?
・セッティングの時間はどれくらいとることができるか?
準備した?ケーブル、変換コネクタ・・・
機材準備で、マイクロフォンやスタンドなどは誰もが忘れないもの。しかし、意外と忘れやすいのが、ケーブルや変換コネクタ、電池などの小物類です。延長ケーブルや、キャノン端子(オス・メスがあります)の変換コネクタが足らない…というのは現場で良くある話。ケーブル、変換コネクタ類は一通り揃えて常に持参するのがよいでしょう。
セッティング
現場についたら、まずセッティングを行います。事前計画に沿ってマイクを取り付け、マイクの向き・マイクと音源の距離の調整、音質と音量レベルの調整を入念に実施します。
セッティングとモニター
ロケでの録音で非常に重要になるのが音声のモニターです。いくら完璧にマイクロフォンをセッティングしても、音量や音質、ノイズなど、実際に録音された音声の品質は、モニターしないと絶対にわかりません。モニターでのチェック・リストは次のようなものがあります。
・音量 レベル・オーバーがないか、レベルが低すぎないか
…マイクの向き(指向性マイクの場合)
…不適切な電源供給(乾電池、ファントム電源))
・雑音 ノイズがのっていないか?
…風雑音 (風、息、エアコンの送風など)
…周囲の雑音(指向性マイクの場合、マイク方向のノイズに注意)
…こすれ音(ピンマイクの場合、服や手の接触音)
…電気的ノイズ
・音質 不適切なフィルター設定やマイク設置をしていないか?
…ロー・カットフィルターのOn/Off
…マイクロフォンの距離が近すぎる/遠すぎる
ヘッドフォンはいつも同じものを!
ヘッドフォンはいつも必ず同じものを使うこと。ヘッドフォンによって音の聞こえ方はかなり異なるからです。使い慣れたヘッドフォンなら、モニターの音と、実際に録音される音の関係がわかっているので、失敗も防ぐことができますし、作業効率も上がります。