HDRとSDRの同時制作の手法
4K/8K放送が開始され、HDRの制作環境も充実してきましたが、当面は同じ内容のHDR版とSDR版の両者を制作する必要がある場合が多いと思われます。完成度の高い結果を得るには、HDR版とSDR版を、それぞれ別個にカラーグレーディングを行うべきです。
しかしながら、それだけの手間をかけることが難しいケースもあると思われます。そのような場合、HDR版を先に編集して、それを後でSDRに変換しますが、HDRでは輝度調整の自由度が大きいので、後でSDRに変換した結果、白飛びが大きかったり暗すぎたりする恐れがあります。HDR編集時にSDRへの変換結果も同時にチェックできれば、そのようなことが少なくなり、効率的にHDR版とSDR版の両者を制作することができます。